君の心が折れそうな時、運命のようにこの手伸ばそう
「浮気する人なんてサイテー!!ありえない」
そう思っていた時期がわたしにもありました。意外とありました本当に。
下ネタもNG、いちばん好きな人以外と付き合うなんて考えられない、いちばん好きじゃない異性に気を持たせるなんてひどい!!
……そんな考えが全部まるごとひっくり返ったのは大学2年の夏。
十代最後のその夏に、当時付き合っていた男(バンドマン、専門学生、一個上)の浮気を知り、夜中にいきなり発狂してサークルの夏合宿先である伊豆から逃亡したことがきっかけだったさ。
あの時バイト明けで高速飛ばして迎えに来てくれたやまちゃん、本当にありがとう。
それまでは、
「万が一、浮気されたりなんかしたら、一瞬で冷める。百万パーセント別れる」
と、信じて疑っていなかったのに。
いざその時が来たら、まるで別れられなかった。
むしろ、
「いや、なんで私は何にも悪くないのに、好きな人と別れなきゃならないわけ?意味わからん」
といった気持ちにさえなって。
でも、自分のプライドが高すぎて忘れることも水に流すこともできず、事あるごとに発狂して彼氏を責め続ける嫌な女になってしまった。
そこから、
「万が一浮気された時にすぐ嫌いになれるように、別の人も好きになっておきたい」
みたいな病気が発動しちゃって。
結婚するまでの6年くらい、その病気を抱えて生きていました。(詳細略)
なんで急にそんな病気の話をしたかというと、
私は手越くんのことがあって、趣味の方にも同じ病を抱えてしまいそうだと思ったから。
最悪である。
あの頃の学びがあるから手越くんとはお別れ出来たんだけど、事あるごとに発狂してメソメソ泣いてしまうし、気持ちはまだまだ整理できてないみたい。
いと情けなし。
そして思いもよらないダメージから、
◆二度と傷付きたくない
◆不意打ちで去られるくらいなら先に飽きたい
◆一方的に恥をかきたくないので常に保険かけたい
そんな思考も爆誕してしまった。
正直、全部恋愛において抱いていた思考で。
いま、だいすきな趣味に対しても、
突然去られてしまう恐怖を抱いている。
その結果、のめり込み過ぎないように、好きなところをたくさん見つけ過ぎないように、ヨソにも軽くハマっておいて、ほどほどに、ほどほどに、
って、したいのに、まるで無理。
無理なのだ。
あな情けなし。
ちょっと人に話すの恥ずいぐらいハマってしまって、好きなところもしこたま見つけ続けてしまって、ヨソでは代わりがつとまらないほど圧倒的にいちばん好きになってしまって、クールでもいられず、だからこそ、こわい夜がある。
私ったら、恋愛みたいに器用に(?)保険をかけられない、オタク初心者なのだ。
そして懲りもせず、彼らが続けてくれる方に全額ベットしてしまう。
僕にはそれがひとつのアンサーなのだ。