叶うなら、彼らに永遠の◯◯を

ジャニーズアイドル NEWSが大好きな飲酒プレイヤー

【後編】美しいWORLDISTA【感想】

お題「NEWS LIVE TOUR 2019 「WORLDISTA」 仮想空間体験ログ」

 

静岡〜長野までで私の参加した公演の総合的な印象から、美しかったシーン、思い出や超個人的解釈などなどを盛り込んだ内容です。いちオタクのセミフィクションレポだと思って読んでください!

 

【前編はコチラ】

【ネタバレ】美しいWORLDISTA【前編】 - 叶うなら、彼らに永遠の◯◯を

 

サーカスを思わせる不気味なメロディが聞こえる。それは、操り人形を自虐的に表現しているようで、哀しく美しい。

 

ふいに、バンドサウンドのイントロに合わせて姿を現わす手越祐也の姿に思考が停止する。

ああ、彼の心が叫んでいる。『DoLLs』を見るために私はここにいるのだと、そう何回も思わされた。

 

「お人形」のように飾りたてられた衣装を纏い、縛りつける鎖に抗いながら歌う姿にはいつも心臓を鷲掴みにされる。その鎖は時に世論と呼ばれる形無き悪意であったり、彼の内側にあるハードルであったり、そして時に私たちの愛情であったり……アイドルという宿命を生きる彼の悲哀と美しさを感じざるを得ない一曲だ。

 

一転して加藤シゲアキの『世界』は瑞々しく透明で、それでいてじっとりと熱帯雨林のような湿度に覆われている。

 

ギターを抱えて歌う姿の先に見える水のカーテンは土砂降りの雨なのか、ジャングルの奥地でひっそりと湧いた泉なのか。歌詞も含めた全景は何層にもレイヤー分けされた丁寧な一枚絵となって私たちの目に焼きつく。

加藤シゲアキは、こんなにも美しいのに、こんなにも自分を嘆いているのか。その葛藤さえ美しいことを、知らずに。

 

潔いシンプルなトップスと、細身のパンツで4人揃って『strawberry』を歌う景色は、幸福の権化のようで。

特に後半、手越/加藤のハーモニーを引き継ぐかのように増田/手越の歌声が重なり合うところ。そして、最後のフレーズの重奏はいつ聞いても胸を打つ。

続く『「生きろ」』も曲終わりの演出が秀逸で、タイトルを前にシルエットとなった4人が立つシーンは公演全体を通しても印象が強い。

 

メインステージを飛び出し、会場中を興奮で満たした彼らが、巨大なドラゴンの登場と共に新たなバーチャル体験へと導く。

 

鋭い目つきでステージに現れる小山慶一郎を筆頭に、次々と持ち場に着く出演者たち。

その中心へと最後に歩んでくる手越が立ち止まると、ヘヴィな弦楽器の響きとともに『FIGHTERS.COM』が始まる。

 

センターステージに移動し、『Wonder』まで緊張感を保ったまま披露した直後、突然聖なる祝福のメロディが流れる。

 

その瞬間、いつも『SPIRIT』は特別な曲だと実感する。

 

ツアー半ばから追加された、ラストに羽根が降る演出はあまりにも美しく、激しいナンバーを立て続けにこなしたメンバーたちの汗の輝きや息遣い、天を見上げる眼差しを何倍にも輝かせてくれる。

 

サッカーソングメドレーとともに会場を動き回った4人がメインステージに戻ると、怒涛の流れでコンサートは終結する。

WORLDISTA CUPが大団円を迎え、達成感と充実感、そして少しの寂しさを感じているところにピンク色のパーカーで揃えた4人が戻ってくる。

 

私は、『Love Story』で終わるこのコンサートが、たまらなく美しく感じるのだ。

短時間レクチャーされただけの振り付けを一生懸命再現する客席の、ピンク色のペンライトが上下するたび。「君」で、大好きなメンバーを指差すように前後するたび。美しくて幸せで、こんなに素敵な終わり方を用意されたことに感動してしまう。

相思相愛を確信してしまう。

 

そうやって、美しいWORLDISTAが終わった。

ラスト公演では、一曲一曲に「これで最後なのか」と、寂しさを募らせながら、脳裏に焼き付けてきた。

 

彼らはアイドルで、芸能人で、そしてひとりの人間だ。

どんなに美しく輝いていても、人間であることは事実だ。そして、お互い人間である以上、社会の中では他人同士だと、いつも頭のどこかに刻みつけている。

彼らの「こうありたい」と望む姿も、私たちの「こうであってほしい」と期待してしまう姿も、世間が「こうなのだろう」と邪推する姿も、その全てが彼ら(アイドル)であり、そしてその全てが彼ら(人間)ではないのだと思う。

 

悲しい出来事や、嬉しい出来事があるたびに、それは誰にでも起こり得ると、色々な想像をしてしまうのだけど。

 

それでも、過去に感じた「美しさ」が、嘘にならないと信じたい。

 

どんなつもりで彼らがやっていたか、も、もちろん大切だと思うけれど。

 

私が感じた私のWORLDISTAは、私だけのものだ。

死ぬときには絶対に、美しいまま持っていく。

 

そしていつか、私の心が彼らから離れることがあったとしても。

この春感じた美しさと、彼らを愛する感情は変わることなく在りつづける。

 

WORLDISTAの心象は、いつも美しい。

 

叶うなら、彼らに永遠のLove S toryを!